心の伊達市民 第一号

苦し紛れの芸術祭?

芸術に関するサイトで見学希望を出して以来、次々と企画が送られて来る。
私は特に芸術に造詣が深いわけじゃない。
たまたま興味を持った企画が「無料」ということで、申し込んだことがあっただけだ。


その後の企画は殆どが有料だが、たまに無料がある。
そんな時に興味があれば、ネットで申し込む。




KITTEの3階から見た店舗(絵のある場所は空き店舗)

 

今回の話は東京駅丸の内側にある「KITTE」で開催されている「omnibus letter」(にっぽんのアートを届けよう)である。KITTEは元の中央郵便局で、そこを利用した商業施設である。KITTEという名は発音から分るように、「切手」から取っている。
東京駅の目の前という好立地であるが、その割には流行っていない。




「Ribbon」(LUISE ONO)

 

ある日の午前中にKITTEに行ってみた。
我が家の前から都バスに乗れば、終点が「東京駅丸の内南口」であるから、ボーとしていてもバスが連れて行ってくれる。


ここで開催されるアートだから、どんな風に行われるのか興味が沸いた。
何かイベントが行われる時に使われる1階広場は、ガランとしていて何も無い。
しかも特に案内看板も出ていない。




「近くの風景」(Yohei Takahashi)

 

エスカレーターに乗って周囲を見渡したら、3階になにやらアートらしきものが見えた。
4階にもアートが見えたので、上から下へと見て行くことにする。
KITTEは中央が広い吹き抜けの空洞の建物で、周りに店舗が並んでいる構造である。
エスカレーターは1ヵ所だけで、エレベーターは2基ある。




「口笛」(Yuji Oda)

 

私の見たところでは、閉店となった店舗を利用して間口一杯に絵が描かれている。
小さな店舗は小さい作品、大きな店舗は大きな作品が描かれている。
空き店舗のママでは見栄えが悪いので、アートを利用しているのだろう。
アーチストには問題は無いが、言ってみればKITTEの「苦し紛れの芸術祭」のようにも見える。




「Let's take a good rest」(ELLYLAND)

 

絵画の横には作者名と作品の説明があった。
それぞれの画家が自分の作品に込めた思いを書いているが、最近、見たアートの中で一番分かり易く、常識的な解説だった。この絵画展には8点の作品が展示されていた。
・・・ということは、8店舗が閉鎖しているということになる。




「Bloom Where You Are 」(IORI KIKUCHI)

 

アートに疎い私はここに出ている作者がどの程度、有名な人達かは分からない。
でも芸術家は絵に限らないが、発表する場が無ければ活動が出来ない。
昔のことだが友人の作詞家の星野哲郎さんに頼まれたことがある。


それは『売出し中の女性演歌歌手を呼んでくれ。彼女達は歌う場所が無ければ、歌手じゃない』ということで、予算が無かった私達の会は驚くほど安い値段で美人の歌手の演歌を聞いたことがあった。




空き店舗に絵が描かれているのが分かる(1階から見たところ)

 

(おまけの話)
絵画は8点だけなので、すぐに見終わってしまった。
3階のエスカレーター近くに、パネルを掲げた男性が立っていた。
パネルに書かれていることを見たら、東京オリンピックでメダル獲得した日本選手達の記念切手の予約販売会場の案内だった。




KITTE3階から見た東京駅丸の内南口

 

切手を集める趣味は以前から無いのだが、暇人なので会場に入って行った。
大勢の切手愛好家が来ているかと思ったら、後期高齢者のような男性が3人いただけだった。彼らは嬉しそうに申込用紙に書き込んでいたが、私はそっとその場を離れたのである。そして窓から東京駅の写真を撮って、KITTEを後にした。




日本選手の記念切手(メダルを取ると、都度、追加される)

 

このまま帰っては早過ぎるので、暑いが歩いて銀座まで行くことにした。
途中で贔屓のパン屋「CENTRE」の前を通ったら、いつもの行列が無い。
そこで角食パンを買い、また歩き続ける。


三越デパートで女房から頼まれた買い物をする為に地下一階からデパートに入った。
熱中症警報が出ているせいか、或いはコロナ感染者が急増しているせいか、デパートは閑散としていた。




7月29日の午前11時37分現在の滞留者数(三越銀座店)

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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