2日目は午前4時30分に出発となった。
私は前夜は持参したパジャマに着替えて寝たが、Xさんは昼間の服装のママ寝ていた。
ズボンも脱がずに寝る「しぶとさ」に少々、呆れた。午前4時に起きて、出掛ける準備をする。
午前4時30分はまだ真っ暗である。そして、やはり『どこへ行くのかも分からない』。



暗闇を進み、やっと桧原湖に着いた。


カメラマンは相当なスピードで、車を飛ばす。「一時停止」の標識など無視して曲がる。
かなり走ってから、路肩の少し広いスペースに車を停めた。
そこから藪の中の獣道のようなところを進むのだが、懐中電灯が無ければなにも見えない。
Xさんは『ヘッドランプを持っている。私は足が悪いので、最後尾を行こう』と言った。



寒い日で、湖面から「けあらし」が立ち昇っていた。


カメラマンと4人のお客はドンドンと先に進んで行くのが、わずかなランプの光で見え隠れする。
ところがXさんが、次のように言ったので私は慌てた。『ヘッドランプは持って来たが、バッテリーが切れていた』。そして『私は暗くて見えなから、私の先に歩いて』と言うのだが、私だって真っ暗闇では見えない。仕方ないので、そろそろと進むが怖い。
しばらく進むと我々が来ないことに気が付いたカメラマンが、ライトでこちらを照らしてくれた。



瞬間的な日の出が、湖面に映って見える。


藪を抜けると広い場所に出て、やっと少し明るくなった。
次の難関は「小川を渡る」のである。足の悪いXさんは『手をつないで』と言った。


手をつないでもいいが、もしXさんがよろけたら、100キロはある体重を私は支えられない。
そうなると一緒に川に倒れ込んでしまう。この寒い中で全身がずぶ濡れになったら、どうなるのか心配した。やっと湖畔に出たらそこは桧原湖で、日の出の撮影するのであった。



ペンション近くの「曲沢沼」に映る紅葉のはずが・・・。


その頃は空には厚い雲が出ていて、全く日の出は期待出来そうにない。
気温は低く、湖面からは「けあらし」が湧き立っていて素晴らしい光景である。
ところがここでも強運の私は、その瞬間だけ僅かな日の出に出会えたのである。
朝焼けを期待して粘る4人から別れて、私とXさんは木陰に避難した。



なにかの花の種らしいが、Google Lens でも分からなかった。


ペンションに戻る途中で曲沢沼で湖面に映る紅葉の撮影となったが、例年なら素晴らしい写真が撮れるらしいが、今回は殆ど紅葉はしていなかった。


ペンションに戻りオーナーの奥さんの手作りの朝食を食べて、次は午前10時の出発となつた。
先ずは「達沢不動の滝」である。大きな1枚岩の上から流れ落ちる滝は見事である。
本来なら「紅葉と滝」という画像が期待できるのだが、ここも紅葉は全く無かった。



1枚岩を流れ落ちる「達沢不動の滝」は見事だった。


その次は近くの「坊主の滝」に行く。ここは2段の滝であるが、私は紅葉の写真を撮りに来たのであるから、滝ばかり見せられても興味が沸かない。
1人だけで戻りながら林の中のキノコの写真を撮ったり、山栗を拾ったりして時間を潰した。


やっと戻った人達はベテランのようだが、『どんな写真を撮ったのか?』を見てみたかった。
車で通路の反対側の人に写真を見せてもらったら、大した写真じゃなかった。



「坊主の滝」は2段滝。


(おまけの話)
昼飯は町の田舎食堂で、各自が好きなものを食べる。私はラーメンを食べた。
その時にオーナーと向かい合わせの2人だけの席になったので、色々と話をした。
そしてやはりと思ったのは、『ペンションのオーナー達の高齢化が進み、現在は非常に困っている』


『始めた時の計画は「会社に縛られず自由のきく気楽なペンション経営をして、年をとったらペンションを売却して町に住む」つもりであったが、現在では「ペンションの買い手は全くいない。お客も来ないし、車の運転にも問題があり、どうしたらいいのか?」と悩んでいる』という話だった。



八方台近辺の雑木林は紅葉が無く枯れていた。


食事の後は八方台、東鉢七曲、錦平と紅葉を求めて車を走らすが、どこでも同じだった。
最後はスカイバレーの頂上で、夕陽の撮影となった。
しかし山の天気は変り易い。車で走っている時は、空が雲より多く見える。


ところが目的地に着く頃になると、空が厚い雲で覆われてしまう。
最後のスカイバレーでは「強運もこれまで」で、太陽は雲に隠れたままだった。



やっと見付けた紅葉の木は何か?


ペンションに泊ったのは、私の記憶では2度目である。1回目は50年くらい前だったと思う。
ペンションというのは家族経営なので、他所の家庭に泊るような感じになる。
6人のお客が家庭用の狭い風呂に入るのは、1人づつしか入れないので前夜は私は入らずに寝た。


今回は戻って真っ先に風呂に入って、さっぱりしてから夕食を食べた。
夕食に熱燗とワインを飲んだXさんは着替えることも無く、また8時に寝てしまった。
着替えもせずに寝る精神は、驚くべきか? 私には出来ない。



スカイバレー頂上から見る予定だった夕陽は現れなかった。


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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