心の伊達市民 第一号

豊洲市場の見学再開

新聞を読んでいたら、『コロナ騒動で長い間、見学中止となっていた豊洲市場の見学が、11月1日から再開される』と出ていた。新型コロナウィルスは10月になってから急激に感染者が減り出した。


特に東京の減り方は激しく、10月18日からは目を見張るほどの減少で、11月1日はたったの9人だった。
私は自分でも少々、嫌になっているのだが、東京の感染者数を手帳に付けている。
だから1年前の感染者数でも、手帳を見れば分かる。変な習慣が付いてしまったと感じている。



東京オリンピックの時に使われた選手村


・・・というわけで、11月1日に家から歩いて豊洲市場の様子を見に行った。
豊洲市場までは家からゆっくり歩いても、20分くらいで行ける。
途中で2つの運河を越える。1つ目の運河を越えると、東京オリンピックで選手村として使われたマンション群が目の前に現れる。


その先の運河に架かる橋は晴海大橋で、そこを越えると右手に豊洲市場が見える。
更に進み「ゆりかもめ」の「市場前駅」から、通路を通って市場に入れるようになっている。



「ゆりかもめ」の市場前駅に近付いて来た「電車」


豊洲市場というと、私にはすぐ思い出す言葉がある。
それは小池都知事の「安全だが、安心ではない」というわけの分からない言い分だった。
世の中は科学的に「安全」だから、人々は「安心」するのではないのか?


これにより都民の「貴重な税金がどのくらい無駄に失われたか?」と思うと腹が立つ。
言葉を弄ぶリーダーは、本当に迷惑なことである。



鮮魚のセリ場に向かう通路


市場前駅のエレベーターに乗り2階に上がり、改札口に向かう。
先ずは長い通路を進んで、鮮魚のセリ場に向かう。
建物の入口で警備員が手指の消毒と検温を確認している。


インフォーメーションの部屋を通り過ぎると、大きなマグロの模型がある。
過去に市場で取引された最大のマグロの実物模型で、大きさは2.88メートル、重さは496キロある。



実物大のマグロの模型と写真撮影する私


更に先に進むと、左側がマグロのセリ場である。
ここは午前5時から見学が出来るが、すでにセリは終っているので空き箱しか見られない。


その先の小型の魚のセリ場も終っている。見学者は上の階からガラス越しに見るように作られているので、セリの終った場所は例えて言えば「機械の止まった工場見学」のようで、全く面白くもなんともない。



マグロのセリ場は空箱だけ。


市場が築地にあった時は、誰でも市場内に入れた。
だからセリも近くで見られたし、仲卸しの商売も間近で見られたし買うことも出来た。


その代りターレーが近くを走り抜けたり、荷車や手押しの台車にぶつかりそうになる危険もあった。
そういう活気に満ちた場所が「市場」なのである。
ところが豊洲市場は清潔で安全で、見学者は市場の人達との接触は無く隔離されている。



仲卸しの場所もガラス越しに上から見る(通路にはみ出し禁止)


見るものも無いので通路を戻り、別棟の仲卸しの見える場所に行った。
ここでも見学者は上の階からガラス越しで仲卸しの店を見ることになる。
ところがここは更に問題で、通路は見えるが店は屋根が邪魔しているので商売物の魚も人も見えない。


見学者用に作られた豊洲市場は、実際には見学者には何も見えないのである。
戻りながら飲食街を見て廻ったが、寿司屋や海鮮丼屋が多い。値段も結構高いし、食べに来ている人も少なかった。



飲食コーナーは寿司屋と海鮮丼屋が多い。


(おまけの話)
市場の見学が始まったといっても、私は以前に何回も来ているから新鮮味に欠ける。
時間的にもセリが見られるわけではないので、早々に引き上げることにした。


天気も良くなって来たので、市場に隣接している「豊洲ぐるり公園」に行くことにした。
公園のテラスには色々な人達がいるので、それを見ているだけでも飽きない。



何が釣れるのか? 夫婦で仲良く。


ベンチに座り暖かい日差しを浴びながら、私の前を通る人達を見る。
少し前までは10月でも暑くて、とてもベンチに座って寛ぐことなど出来なかった。
ジョギングしている女性が走り過ぎて行く。最近はジョギングもファッショナブルになっている。


散歩の人、自転車で走り去る人、斜め前では夫婦者が釣りをしている。
いつまで見ていても何も釣れない。釣るのが目的ではなく、こうやって夫婦の時間を楽しんでいるのだろう。



夏にはここにクラゲが山ほどいた。


夏にはあれだけいたクラゲもいなくなった。群れをなして泳いでいた鰯もいなくなった。
「秋が深まっているんだなー」と感じて、持参したポットからお茶を飲む。
小一時間も休んだので、そろそろ帰ることにしてテラスの上の道に出たら、真っ赤な南天畑があった。


南天畑の向こうにオリンピックの時の選手村、その先に私の住むマンションが見えた。
晴海大橋を渡っていると、私の横をトラック、乗用車、バイクなどがせわしなく走り抜けて行く。
「みんな仕事をしているんだなー」と思い、誰となく感謝する気持ちになった。



燃えるような真っ赤に色付いた「南天」が綺麗だった。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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