心の伊達市民 第一号

映画の楽しみ

新型コロナの感染が始まってから、私は殆どの場合1人で行動するようになった。
友人達と会ってコロナを感染させてもいけないし、逆に感染させられても困るからだ。


1人の行動が長く続くと、段々とそれが心地良くなって来る。
引き籠っているのではないので、世間と断絶はしていない。
だから映画も、いつも1人で見に行っている。





昨年末に『1年を振り返る』を考えてみた。振り返る方法は人により色々である。
しかし年と共に重要なことは無くなって来るし、端から忘れてしまうので振り返る方法が無い。
私の場合、ただ1つ振り返るこちが出来るのは、自分の見た「映画」である。


毎月、見た映画のHPをスクリーンショットでPCに保存して、そこには評価を★印で残している。
だから私にとっては映画だけが、1年を振り返ることが出来る方法なのである。





「今年は何本、映画を見たか?」と思い、調べてみたら1年間で43本だった。
見に行く映画館は「TOHOシネマ日比谷」が多いが、その他では「ヒューマントラスト有楽町」、「シネスイッチ銀座」である。


たまに行くのが「角川映画有楽町」、「新宿武蔵野館」、「新宿カリテ」、「渋谷BUNKAMURA ル・シネマ」,「ユナイテッドシネマ豊洲」、そして最近は「エルメス・プライベートシアター」である。
TOHOシネマは「6本見ると1本無料」という特典があるのが嬉しい。





昨年、見た映画の評価を見てみた。昨年はその中に、日本映画が3本も入っているのは珍しい。
「良かった」は★★★、「まあまあ」は★★、「駄作」は★で評価した。
「エルメス・プライベートシアター」で見た映画4本は無料なので、評価はしない。


「★★★」は12本、「★★」は23本、「★」は4本だった。
映画館ではたまに見かけるが、期待外れの映画だと席を立つ人がいる。でも私は「駄作には駄作の楽しみ方がある」と思い、エンドロールまで見てから席を立つ。





昨年の「ベスト1」はアンソニー・ホプキンス主演の「ファーザー」だと思う。
アカデミー主演男優賞を受賞したアンソニー・ホプキンスが認知症を患った父親役を演じたが、なんだか身につまされる映画だった。


彼は1991年に公開された「羊たちの沈黙」でもアカデミー主演男優賞を受賞したので、これが2回目の受賞である。その映画では犯罪者の精神科医のレクター役を演じたが、とても怖かった。
続編の「ハンニバル」も見たが、もっと怖かった。





昨年からアートを見る機会が増えた。それはネットで展覧会の開催を知らせてくれるからである。
その中に銀座の「HERMES」の8階にあるギャラリーの案内があり、そこに見に行ったのがキッカケだった。


その時、10階に「プライベートシアター」があり、毎月の土曜・日曜に古い映画を上映していると知ったのである。観賞はネットで申し込むのだが、人気があり、小さな劇場なのですぐに満席となる。
でも幸いに毎月、見に行くこと出来ている。





『来年のことを言うと鬼が笑う』というが、12月から楽しみだったのが、1月に公開のクリント・イーストウッド監督・主演の「クライ・マッチョ」である。彼は最初は「マカロニ・ウェスタン」に出演していたが、その頃はあまり魅力的ではなかった。


それが年をとってからヒューマン作品に出るようになり、その渋い演技で私のお気に入りの俳優となった。
「グラントリノ」、「運び屋」、「アメリカン・スナイパー」、「許されざる者」などはとても良かったという覚えがある。





(おまけの話)
ロサンゼルスに住む親戚のIさんからメールが届き、私の質問に応えてアメリカの映画事情を知らせて来た。
1、【映画館の入場料】
・映画館によって違うが、12ドルから15ドル。
2、【シニア料金】
・62歳からで、6ドル。55歳の映画館もある。子供料金はシニアと同じ。
3、【日本映画は上映するか?】
・上映しない。アニメは上映する時がある。





4、【日本映画の字幕】
・日本映画はNETFLIXなどで見るが、字幕が邪魔ということは無い。
・日本語を英語の字幕でどのように翻訳しているかを楽しんで見ている。
・食事シーンで「頂きます」を「Let eat」と訳しているのが変だ。


5、【Fuckという言葉が多い】
・直情的、暴力的、言語能力の貧困さ、内省的な時間のお粗末さ、他人を嫌な感じや傷付けることがクールだという価値観、不快感を与えて自分を優位に立たせようという風潮、それらの結果でしょう。





6、【その他】
・アメリカ映画は暴力とSEXシーンが多過ぎるので敬遠している。
・犯罪映画はあまりに現実に近いので楽しめません。
・ホラー映画や精神異常者の映画も、あまりにも身近に起きそうなので見ません。
・映画は人に希望と夢と励ましを与えるものであって欲しいです。


60年前に私も見て感激した「Westside Story」がリメイクされた。
Iさんはロスで見たそうだが、『あの時のもう、言葉にならないほどの衝撃も感動も心に滲み入るロマンもドラマもなく、正直、がっかりでした。スピルバーグだからと期待してましたがハズレでした。映画館は閑散としていて、約250席あるうち客は10人でした』。





HERMES プライベート・シアター作品

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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