心の伊達市民　第一号

京都非公開文化財特別拝観（２）

2024年07月06日（土）

ブログ閉鎖中の話題（2014年7月01日）

その夜に宿泊したホテルは西本願寺の隣だった。
ガイドの話では「西本願寺で早朝の６時から朝のお勤めがあるので、良かったら参加したらいかがですか？」と言われた。

西本願寺の朝のお勤め。

そこで女房と２人で、６時前に西本願寺に行ってみた。
３０人くらいの坊さんと、５０人くらいの修行僧と、一般人が３０人くらい来ていた。
早朝の読経は心に響き、気持ちが良い。

聖護院門跡の立札。　「山伏」の総本山である。

朝食を終えて、８時半にバスが出発した。
最初の聖護院は山伏の総本山だそうで、寺自体もそうだが襖絵が特別拝観となっている。次は苔寺である。ここは一般人は予約制だが、希望者が多くなかなか抽選に当らない。我々は特別拝観なので、優先的に入れる。

小石を敷き詰めた庭も美しい

最後は金閣寺である。
ここも一般人の入れない池の反対側の場所で、金閣寺を正面から見ることが出来る。
一般は混み合っているが、特別拝観の我々は空いた場所からゆっくり写真を撮れる。

今回の旅は国宝、世界遺産、非公開、特別拝観などの場所を順序良く、待ち時間も無く見て廻れた。旅行に申し込んだ時は、「食事も付いていないし、新幹線もグリーン車でないし、ずいぶんと高いなー」と感じていたが、参加してみて分った。
旅行社は我々が支払った金額から相当の額を、京都仏教界とお寺に払っているのだろう。

鴨居の彫り物も美しい。

今回のこの旅行は個人では、６寺の全てを１泊２日で見学するのは無理だったと思う。
パック旅行でも、中には納得のものもあるようだ。

【２日目の拝観寺】
聖護院門跡・・・・・・・・・http://www.shogoin.or.jp/
苔寺（西芳寺）・・・・・・・http://tabinoshiori.web.fc2.com/kokedera.html
金閣寺（鹿苑寺）・・・・・http://www.shokoku-ji.jp/k_about.html

今年の苔寺は「空梅雨」で、苔の色がいまひとつ。

（おまけの話）
苔寺での出来事である。　庭の見学の前に坊さんのお経と、見学者の写経がある。
本堂に３０人以上の若い白人の男女のグループが来た。（２０歳くらいだと思う）
苔寺に行く途中で自転車に乗った外国人の集団が、歩いている私達を追い抜いて行ったのが彼らで、見覚えがあった。

小川の淵の苔は綺麗である。

どうやらそのグループには日本人のガイドはいないようだ。
私達は写経の時に、その若い外国人たちに周囲を囲まれてしまった。
私は心静かに写経をしているのだが、彼女達は何をしたらいいのか分らない。

私は隣に座った短パン姿の、もの凄い美人に聞いてみた。
「どこから来たの？」。すると彼女は「デンマークです」と言った。（英語で・・・）
そこで、畳に置かれた筆を指差し、それで写経をするように教えてあげた。

この写真を撮りに行ったのだが、結果はいまひとつ。

しばらくして彼女の書いた写経を見て驚いた。
なんと私より上手なのである。
「日本人より上手だね」と言ったら、ガッツポーズで仲間に知らせて喜んでいた。

その後、苔の庭の見学を早目に切り上げて、私達だけ門の外に出た。
そこに白人の母娘がいるのが見えた。
娘の方が私に近付いて来て、「中に入りたい」と言った。（英語で・・・・・）

一般客の見る場所からの金閣寺。

私は「許可証が無ければ入れない」と言うと、娘は抽選で当選した葉書を私に見せた。
「集合時間に遅刻したのだから、もうこの時間では入れない」と言うと、悲しそうだった。「他の時間に入れないか？」と言うので、「１日１回しか無い」と答えた。

特別拝観の場所から撮った金閣寺。

でも、どこの国から来たのか聞かなかったが、可哀そうになり、私は中から扉を開けてあげて、「ここから入りなさい。そして真っ直ぐ行けば、大丈夫だ」と教えてあげた。
２人はもの凄く嬉しそうだった。

今日は苔寺で２回も良いことをした。　「一日二善」である。
なにか私にも良いことが飽きないかなーと期待したが、家に帰るまでに何も無かった。