心の伊達市民 第一号

散歩で虎ノ門から新橋へ

虎ノ門に行くために日比谷交差点の近くで、東急バスを待っていた。目の前には皇居の石垣が見える。この道路は交通量が多いが、両側に銀杏の木が植えられている。
冬の間に銀杏の木は枝を落とされて、丸坊主である。
それでも春の訪れを感じたのか、太い幹の横から枝が伸びて、小さな銀杏の葉が開いている。

銀杏の葉は「東京都のマーク」である。そのせいもあるのか、東京には銀杏の木が多いように感じている。小さな銀杏の葉を見て、「春だなー」と感じながらバスを待った。


 新緑が始まった。



バスを待つ間に、目の前をタクシーが通り過ぎて行く。
最近の私は全くタクシーに乗らないので、車体の横に書かれた「タクシーアプリ」が珍しく感じる。ネットで調べたら、タクシーアプリで走行しているのは、「GO」、「DiDi」、「S.RIDE」、「UBER」、「フルクル」、「東京無線タクシー」、「MKタクシー」などがあるようだ。

私は今回の件で、初めて「タクシーアプリ」の使い方を知った。
先ずは7社もある内から、自分が使うアプリをインストールする。次にそのサイトからタクシーを「どこから、どこまで」とインプットして呼ぶらしい。すると一番近くにいるタクシーが来る。しかしスマホでタクシーを呼ぶと「迎車回送料金」が別途、掛かる。

大体、100円くらいらしいが、無料の会社もある。 支払いも車内でアプリから行う。
これでは高齢者は、難しくてタクシーに乗れなくなるなー。


 タクシーアプリ「S.RIDE」



町の街路樹の「ハナミズキ」の花が咲き出した。
「ハナミズキ」は漢字では「花水木」と書くが、その名前の理由は「ミズキ科の植物で、春に枝を切ると水のような樹液が滴り落ちることから名付けられた。この木は日本からアメリカに贈った桜のお礼として、1915年にアメリカから苗木が贈られて、それが日本で広がったのだそうだ。

今の時期に花が咲いたように見えるが、実はそれは花ではなく総苞片という葉っぱだそうだ。色は白とピンクがあるが、よく見かけるのは白の方だ。


 「ハナミズキ」が咲き始めた。



新橋駅近くに「桜田公園」という名の公園がある。
私はここへ来る途中で「うどん屋」に入ったが、滅多に出会わないほど不味かった。
そこで「おまけの話」に出て来る「切腹最中」を、この公園で食べることにした。

昼時なのでベンチはいっぱいで、仕方なく植え込みのコンクリートに腰掛けた。
公園を見渡すと、お弁当を食べる会社勤めのサラリーマンと女性がいる。


 「桜田公園」



新橋の裏通りを歩いてみたら、面白い光景に出会った。
この辺りはサラリーマンのオアシスで、暗くなると大繁盛をする場所のようだ。
多くの飲食店、それも酒を出す店が圧倒的に多い。
みんな趣向を凝らして、サラリーマンを呼び込もうとしている。

牛がビールを飲んでいる絵があった店の向かい側の壁に、面白いことが書いてあった。
『上へ昇れば昇るほど 幸せへの階段』と書いてあり、その上の看板には次のように書いてあった。2階部分の壁を見たら、「お会計より、3階一割引き、4階二割引き」とあった。エレベーターは無いようだ。


 新橋の裏町の飲み屋街



(おまけの話)
虎ノ門から新橋までは都道「環状2号線」を歩いて行った。
この道路は今のように整備される前の昔は、「マッカーサー道路」と呼ばれていた。

その意味は『戦後の進駐軍のアメリカ軍がアメリカ大使館から竹芝桟橋に至る100m幅の道路を計画しているとの誤解がなされ、連合軍最高司令部(GHQ)のダグラス・マッカーサー最高司令官の名前から、(幻の)マッカーサー道路と呼ばれていたが、これは歴史的な事実に照らして全くの誤用だったようだ。

東京BRTに乗ると、新橋から虎ノ門ヒルズまではこの道路を走る。
この両側はパリのシャンゼリゼ通りのようにしたいらしく、ビルにはお洒落に壁画などが書かれている。


愛称「新虎通り」の壁画のあるビル



この道路を進むと、新橋寄りの右側に「新正堂」という名の和菓子屋がある。
ここで売られている「切腹最中」が有名で、サラリーマンが客先を訪問する時に買って行く。

その理由は取引先との不始末で謝罪に行く時に、洒落も混じえて「切腹してお詫びする」のである。この切腹最中を開発する前は、店の立地場所も駅から遠く、かなり商売は具合が悪かったようだ。 


 「切腹最中」(新正堂)



「切腹最中」を開発したのには理由がある。この店の裏にその理由が分かる場所がある。
そこには忠臣蔵で有名な浅野内匠頭が切腹させられた屋敷の跡があるのである。
説明板には次のように書かれていた。『江戸時代、この辺りは奥州一之関藩(岩手県)田村右京太夫の上屋敷がありました。内匠頭は江戸城松の廊下での刃傷沙汰があったその日のうちに、この屋敷で切腹させられました・・・』

『上野介を打ち取れなかった無念の思いを、辞世の句「風さそう花よりもなほ我はまた春の名残をいかにとやせん」に託して。「浅野内匠頭終焉之地」の碑が建っています』。現在は後世に歴史を伝えるために、小さな神社「田村銀杏稲荷神社」がある。


 「浅野内匠頭」終焉の地

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コメント

    Shinji

    Shinji

    サラリーマンにとっての楽しみは、ランチタイムと帰宅前の飲み屋。通勤地獄への正当なる報酬、とでも言いましょうか。新橋あたりの光景が目に浮かびます。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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