心の伊達市民 第一号

「アート」と「シルバーパス」

私が登録しているネットに「Art Sticker」というアートのサイトがある。
たまたま以前に興味があるイベントがあり見学申し込みをしたら、それ以来、次々と案内が来る。


このサイトは若手のアーチストを支援していて、イベントの案内や販売を行っている会社である。
私は特にアートに興味があるのではないが、毎日のウォーキングで面白そうなイベントがあれば、そこに立ち寄ることにしている。



本所の裏通りの下町光景


今回は本所の「The Share Hotel」で開催されている梅原義幸氏の作品で、タイトルは【物と魂と私の存在】である。


作者のステートメントには『ふと風景や物、雨などの現象を見た時、私はたびたび顔を思い浮かべることがあります。その顔は物固有にこれを見たらこういう顔であると存在するものではなく、イマジナリーフレンドのような私自身の中に固定して存在する顔でもありません。物の存在と私という存在のするものです』。
ウーン!相変わらずアーチストの言うことは、凡人の私には難解である。



Share Hotel「ART STORAGE HOTEL」


家の前から都バスの「亀戸駅」行に乗り、本所一丁目で降りて、そこから会場の「The Share Hotel」まで歩く。初めて行く場所なので、Google Mapを頼りに歩く。
その道すがら考えた。『シルバーパスはありがたい。私は1年間にどのくらい利用しているのだろうか?』


シルバーパスの使えるのは、都バス、都営地下鉄(大江戸線、新宿線、三田線)、舎人ライナー、都電「荒川線」、東京BRTである。郊外の私営バスでも利用出来る。



アートの展示会場


シルバーパスの購入金額には、その人の収入によって2段階ある。
国民年金受給程度の収入だと、1年間の利用料は1000円。厚生年金受給者だと2万500円である。
私は歩くことも多いが、往きが歩きなら帰りはバスに乗る。


例えば巣鴨地蔵通りに行く時は大江戸線で「春日駅」に出る。そこから都バスで「大塚駅」に出て、そこから都電「荒川線」に乗って「庚申塚」で降りる。帰りは「巣鴨」から地下鉄「三田線」で「春日駅」に出て、そこから大江戸線で「勝どき」戻るのである。
この経路を普通に料金を支払って乗ると、940円が必要である。



【物と魂と私の存在】


では1年間で私は幾らくらい利用しているのだろうか?
ほぼ年間で300日は出掛けている。平均で1日2回の利用とすると、300日×210円×2回=12万6000円となる。1年間では10万円以上もお得である。私は東京都の予算を、かなり利用させてもらっているのだった。


東京都の考えは、『高齢者の医療費の上昇が増え続けている。そこで高齢者にシルバーパスを発行して、外に出るようにしてもらう。そして元気な高齢者が増えれば、その方が結果的に安上りになる』というもののようだ。





本所という場所は小さな会社や工場と住宅が混在している下町である。
コンクリートばかりの場所なので、住宅の多くは家の前にプランターを出して植物を植えている。
住民や通り掛かった人達が、都会の中の小さな自然を楽しんでいるのだろう。


「The Share Hotel」は割合に簡単に見付かった。名前はホテルだが、ホテルらしくない。
鉄の扉を開けて中に入ると、そこがコンクリートの打ちっ放しのギャラリーだった。



奥にあったカフェは落ち着いた雰囲気でアート的。


入口のすぐ左側に目指すアートがあった。
作品が6点、飾ってあったが、いわゆる「うまへた」のような絵画だった。
誰もいないし、すぐ見終ってしまった。奥にもなにかありそうなので、そちらに進む。


若い女性2人がなにか作業らしきことをしているが、私には全く気にも掛けない。
右手に薄暗いカフェがあったので入ってみたが、誰もいない。
なんだか居ずらい感じがしたので、すぐに出て来てしまった。アートを理解するのは難しい。



ここもカフェ。


(おまけの話)
そのまま帰るには早過ぎるので、「どうしようか?」と考えた。
この辺りはあまり高い建物が無いが、すぐ近くに東京スカイツリーの姿が見えた。
久し振りに東京スカイツリーに行ってみることにした。歩いても10分も掛からない距離だった。


大横川親水公園の業平橋公園から見た東京スカイツリー


路地を進むと「大横川親水公園」に突き当たった。階段を降りて左に進むと釣り堀があった。
快晴で気持ちの良い日だったので、しばらく金網越しに釣り人の様子を見ていた。
どうやら「ヘラブナ」を釣るらしい。いくら見ていても、誰も釣れない。
見飽きてしまったので、業平橋の下を潜って道路の反対側に出る。



大きな丸形の鏡に映る東京スカイツリーと私。


そこに大きな丸い鏡が設置してあった。そこを見ると、丁度、東京スカイツリーが写るようになっていた。
自撮り写真を撮ってから、東京スカイツリーに行く。
休日のせいか、大勢の家族連れ、カップルで賑わっている。オミクロンなんて関係無いようだ。


昼時だったので、どこかでランチをと思ったが、フードコートは席が無い。レストランは入店待ちだった。
仕方無いので、都バスに乗って家に帰った来た。腹は減ったが、天気が良く気持ちの良い一日だった。



川面に映る東京スカイツリー    バス停から見上げた東京スカイツリー

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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