心の伊達市民 第一号

ベトナム人と見る桜 

ブログ閉鎖中の話題(2018年4月4日)


私が以前に3ヶ月間、ホーチミン市のKAIZEN日本語学校で飛び入りで日本語教師をしていた時に知り合い、その後、東京事務所に転勤になった女性(T子さん)がいる。
彼女は1年限りでベトナムに戻ってしまうので、せっかくの機会だからと思い「お花見」に誘った。


『誰でもいいですから、ベトナム人のお友達も誘って下さい』と伝えておいたところ、会社の同僚が1名、実習生が2名が参加となり、5人でお花見に行くことになった。





右からT子さん、Kさん(ESUHAI),Nさん(建設実習生),Sさん(建設実習生)・・・新宿御苑で。


私は勝手に「参加の同僚と実習生は女性」とばかり思い込んでいたら、男性ばかりだと分かり、少しばかりガッカリした。やはり男性よりは若い女性の方が、ジジイには全ての面で良いことは間違いない。お花見に行く場所は彼女・彼らには初めての日本での本格的な桜見物なので、ベトナムに帰って土産話になる場所をと考えて、新宿御苑~靖国神社~千鳥ヶ淵~北の丸公園~皇居東御苑という「いいとこ取り」のコースにした。





新宿御苑は外国人が大勢来ていた。


お花見は4人が「都合の良い日」である4月1日に決め、午前11時に新宿駅で待ち合わせた。
私は彼らと新宿御苑で桜の下で楽しむために、デパートで5人分のお弁当を買っておいた。
時間前に来たのはKさんだけだった。10分ほど遅刻してやって来たT子さんは「体調が悪い」と言っていた。


その後、建築関係で働いているSさんとNさんがやって来た。Nさんはなんとオリンピック選手村の建設現場で仕事をしているそうで、私の住むマンションの話をしたら「いつも見ています」と言っていた。





奥の池には一面に花筏が出来ていた(新宿御苑)


新宿御苑の入り口は大混雑だった。その理由は酒類の持込み禁止なので、入口で持ち物検査があるからだ。
Sさんはビールを買って来ていたので、入口で没収となってしまった。


入口を入り右手の木陰に場所を確保して、シートを敷いて持参したお弁当を食べる。
T子さんはドンドン気分が悪くなって来ているようなので、そこで花見は終りにして1人で自宅に帰って行った。食事を終り、御苑の奥の方に行く。桜は風が吹くと、花吹雪となった。3人は『綺麗だ―!』と感嘆の声を上げる。






靖国神社では地面が桜の花びらの絨毯を敷いたようだった。



新宿御苑を切り上げて、地下鉄に乗って九段下に行く。
先ずは靖国神社に行き、靖国神社の歴史を説明し、お参りの方法を教える。
そして桜の開花宣言の標準木のところで説明をし、記念撮影をする。


ここは殆ど桜は散っていて、地面は花びらの絨毯を敷いたようだ。
次に千鳥ヶ淵に行き、お城の濠の役割の説明をする。濠は桜の花筏が出来ていて、そこを遊覧ボートが進んで行く。







千鳥ヶ淵の濠は一面に桜の花びらで埋められていた。



人混みをかき分けて、千鳥ヶ淵から北の丸公園に入る。ここも花見客が大勢いて、宴会をしている。
風で花びらが舞い、今年の最後の桜見物を知らせている。
北の丸公園を出て、皇居東御苑に入る。ここでも皇居の説明をする。


『ベトナムでお花見のような習慣はあるの?』と聞いたら、『外では暑いし、必ずスコールが来るので出来ないです!』と言われたが、『そりゃそうだ』と納得する。






皇居東御苑のお茶畑と桜のコントラストが美しい。





皇居東御苑を出て、丸の内でお茶をする。
私は彼らに聞いた。「日本食で何が一番好き?」、彼らは「かつ丼」と言った。
外国人は丼物が好きな人が多い。ご飯の上に甘辛味のものが乗っているのが珍しく、また好きなのだ。


今回のお花見は残念ながら、一番良い時からは4日遅かったが、花吹雪を見られたのが良かった。
3人とも日本が大好きで、『ベトナムには帰りたくない』と言っていた。







花びらでハートが出来ていた(靖国神社で)



(おまけの話)
桜を見る前の3月初めに、3年間の実習生生活を終えてベトナムに戻ったビックさんからメールが来た。
彼女は南部の農家の娘で、帰国後、田舎で10日間くらいを過ごしてからホーチミン市に出て来た。
田舎ではインターネットを使えないので、私は『どうしているかな?』と心配していた時に下記のメールが届いた。







ビックさんの故郷の風景。米の生産が主力だが、日本と違い種の直蒔きなので美しくない。



『先生、いつも 有難うございました。ベトナムへ帰って故郷にいたから。インターネットがなかったので返信できなかったです。すみませんでした。まだ帰ったばかりだからまだ慣れていませんです。ちょっと大変です。私は生まれたのはベトナムですけど 今は 道を渡っても困っています。怖かったです』







ホーチミン市のバイクの群れ。



『故郷へ帰ってもうすぐ母が亡くなった日になるから忙しかったです。亡くなった日になったら忙しかったですから写真をなかなか取れなかったです。すみませんでした。 帰った日は 夜 ちょっと遅かったから兄弟は私を迎えに行きました。本当に感謝して嬉しかったです。下の写真は私の兄弟です。私の左は次の妹と弟です。右は末っ子の妹でlawer大学で勉強しています』。


彼女はこれからホーチミン市で仕事を探して生活をするのだが、良い仕事を見付けて、幸せになって欲しいと心から願う。






ホーチミン空港(タンソンニャット国際空港)に出迎え。


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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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