心の伊達市民 第一号

振り上げた拳は?

ブログ閉鎖中の話題(2016年4月20日)


都内に住んでいる関係から、近くで開催される講演会、勉強会、公開講座などに参加する機会が増えた。女房と娘がパリに旅行に行っているので、いつもより更に暇人となった私は4月16日にある公開講座に参加した。


家からタクシーで築地市場駅まで行った。 「忘れ物 第1位 携帯電話」は時代を反映している。


登場人物の名誉を考え、名前と場所は伏せる。
インターネットでたまたま見つけた公開講座が面白そうだったので、申し込んだ。都内のある場所で開催された公開講座は「天皇陛下に戦争責任はあるか?」というタイトルで、ディベートをするところを聴講生として見ることが出来るものだった。


築地場外市場は大賑わい


会場に入ると学校の小さい教室くらいの広さで、入り口で聴講者は名前を記帳する。係の人が「2000円です」と言う。「無料のはずなのに変だなー」と思ったが、部屋に入ってしまったので仕方なく財布を出した。
そこへ通り掛かった主催者の大先生らしき人が、優しく「今回から無料です」と言った。


大江戸線は地下深くを走るので、エスカレーターはもの凄く長い。


席に座り周りを見渡すと、正面、両サイドの壁一面に第二次世界大戦の写真、資料などを殴り書きした大きな紙で埋め尽くされている。
「変なところに来てしまった」と思ったが、その時はもう遅い。
前方にテーブルが向かい合って置かれていて、正面に大先生のテーブルがある。


汐留シオサイトのビル群。


公開講座というのに、私以外に1人も聴講者がいない。なんだか居心地が悪い。
テーブルの両側に6人づつの中年オヤジの生徒が座り、ディベートが始まった。
それぞれに肯定派と否定派に分かれていて、激しい議論が戦わされる。結構、面白い。2回目の休憩時間になったので、私はそろりと席を立ち出口に向かった。


マンションの友人たちを誘って、月島の「スペインクラブ」にパエリアを食べに行った。


すると突然、大先生が私の背後から大声で怒鳴った。「帰るのか?」。
私は「すみません。用事がありますので」と言ったら、大先生は「これだけ朝から準備をしているのに、主催者の私に挨拶も無いのか?」と怒る。
私は出口に向かったが、ドアの方ではなく係の人の方に向かったのである。


この店は歴史も古く、倉庫を改造した店のせいか雰囲気が良い。


私は「初めて来て事情が分からないので、係の人に退席したいがどうすればいいのか?と聞こうとしていた」と言いかけたが、私の言葉を遮って、「仕事はなんだ?」と聞く。
私は「引退したので仕事はありません」と言うと、「現役の時はどこの会社のサラリーマンだったんだ?」と声を荒げる。


スペインクラブの帰りに亀の散歩を見に行ったが、この日も仕事が入り散歩は中止。 この亀を飼い出した時はの大きさはマッチ箱くらいだったと、オヤジさんが言っていた。


(おまけの話)
この大先生は著書も多く、右派の論客で、かなり有名人らしい。
それが休憩時間になり、たった1人の聴講生の私が退席すると知り、「こいつは左派で、敵情視察に来たに違いない」と思い込んだのではないか?
私は「サラリーマンではなく、中小企業を経営していました」と答えると、「エッ!」という大先生の驚いた小さな声が私には分かった。


4月16日は親鸞聖人の月命日なので、同じマンションの81歳のお婆さんに誘わ れて、築地本願寺に参拝に行った。その後で、この公開講座に行ったのである。


そこから大先生の言うことが論理的でなくなった。「結婚式の披露宴だって、途中で席を立たないだろう!」と言う。
でも、どこの大学の公開講座でも、休憩時間中なら途中退席で怒られることはない。

私は言いたいことが山ほどあった。「資料は生徒のために用意したのであって、私のためじゃないでしょ!」、「結婚披露宴と公開講座がなぜ同じなの?」、「途中退席が許されないなら、募集欄にそう書くべきだ」、「有料公開講座で誰も来ないので、今回から無料にしたのでは? それでも来たのは私だけ?」など色々ある。


毎月、1日と16日には朝粥がふるまわれる。


しかし密室の中で、私1人対大先生とシンパの15人である。言いたかったが、言わなかった。仕方ないので、「では予定を変更して、引き続き授業に参加します」と言ったら、「居て欲しくない」と言う。
それならと丁寧にお詫びをして、お礼を言って部屋を出た。
一時はどうなることかと思った。

大先生も振り上げた拳を、どうすれば良いか分からなくなったのだろう。
私は武士の情けで名前は公表しないが、大先生なら、もっと穏やかに論理的に話した方が良いと思いますよ!。


16日だけは、さらに築地本願寺特製のアンパンがふるまわれる。

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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